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記事: 第34話:『舞-HiME、オリジナルアニメの世界観構築はセットデザイン、メカデザインの絵力が魅力倍増です!』

第34話:『舞-HiME、オリジナルアニメの世界観構築はセットデザイン、メカデザインの絵力が魅力倍増です!』

「舞-HiME」において、世界観を構築してくれた重要なデザイナーがいます。

 

「セットデザイン」の青木(智由紀)さん。「出撃!マシンロボレスキュー」からの付き合いです。実は、出会いはもっと前からなのです。

青木さんがOVA「思春期美少女合体ロボジーマイン」の美術デザインを担当していたのです。

たまたまそのアニメを見たわたしは美術設定の世界に惹かれたのです。

そこで、サンライズ長谷川プロデューサーに「思春期美少女合体ジーマイン」の美術デザインの青木さんを紹介してくれませんか?と訪ねました。

そして、会えたのが1999年だったのではないでしょうか?

喫茶店でお話をして、色々な設定画を見せてもらいました。

独特な世界観(アール・ヌーヴォー的デザインとアールデコっぽいデザインが非常にバランス良く出ている感じ)を持っており、面白く感じました。

その時にいつか一緒に仕事をしましょう!と話しました。

 

それから、とあるアニメのキャラクターデザインオーディションでキャラクターを描いてもらいました。残念なことに起用にはなりませんでしたが、やはりオリジナリティあふれるデザインでした。

 

テレビシリーズ「出撃!マシンロボレスキュー」で美術設定を頼みました。

基地、寮、街、様々な場所の美術設定を描いてもらいました。

ちなみに、青木さんは美術設定を描くのですが、美術(背景)ボードは描きません。

ここでは「メイン美術設定」の役職名を使いました。

さらに「舞-HiME」から「セットデザイン」の役職名を使っていますね。

 

2002年秋頃、「舞-HiME」の最初の企画書用にイメージボードを描いてもらいたく青木さんを呼び止めて相談しました。

ライター吉野さんの書いた文章を読んでもらい、わたしが補足説明をしましたら「描きましょう!」と言うことになり、参加決定です。この段階ではタイトルも違っていますし、内容も「舞-HiME」とはあちこち違うのですが、たくさんの女子が出ることやバトルがあることは変わりません。

 

本編では、風華学園の水晶宮など学園内、黒曜の君がいる怪しげな場所など裏設定的な設定はほぼ描いています。「舞-HiME」の世界観を補強するような設定を担当することが多いのです。

ただし、保健室や舞衣がバイトするファミレス、月杜町などは別なデザイナーさんも描いて下さっています。

ちなみに、美術監督の高須賀(真二)さんには、背景ボード作業、こちらも「舞-HiME」の世界観構築に素敵な色を着けてくださいました。

高須賀さんに、制作終了後の打ち上げ時に「舞-HiMEは本当に面白かった」と言ってもらいました。次の話数がどうなるのか?とワクワクしたと話してくださいました。スタッフさんに、面白かったと言ってもらえるのは、これまた格別嬉しいものです。

こちらこそ、参加してくださってありがとうございました。

 

青木さんは「舞-HiME」が終わってからも、会うたびに参加して本当に楽しかったと話してくれました。

「舞-HiME」の企画が動いたときも早速相談しましたらニコニコしながらやりますよ!と話してくれたこと、本当に嬉しかったです。青木さんは、表情が豊かで「古里さん古里さん……」と声をかけて下さり、そのときに思っていることを素直に話してくれるので、楽しいんだなとか、今は何かトラブってるだなと分かることが多いです。

 

久しぶりに「グレンダイザーU」のSF的な美術設定「セットデザイン」を担当してくれました。主人公デュークの星フリード星だったり、ベガ星や逢神島のなどこれまた裏設定的な美術設定を描いております。

昨今のアニメは、学園物やファンタジー系は多いです。

オリジナリティ豊かでSF的な世界観、宇宙人や他の惑星が出る物語、メカ物世界観のアニメは少ないので、そんななかでの青木さんの持つデザインセンスは非常に秀逸であり参加はとても心強いのです。

 

 

次、「舞-HiME」ワールドを構築して下さるクリエイター宮武(一貴)さんです。

わたしとは、「星方天使エンジェルリンクス」「舞-HiME」「舞-HiME」「クロスアンジュ~天使と龍の輪舞」で一緒に仕事をしました。

 

実は、世の中に出ていない企画段階のイメージボードやメカラフデザインを描いてもらっています。皆さんにお見せしたいのですが、NGなので、すみません。

 

さらにゲーム数本でも色々描いてもらっているのですが、大人の事情でタイトルは内緒なので書けないのです。めちゃくちゃカッコイイ戦艦と巨大ロボットのデザインでした。

 

宮武さんは、「宇宙戦艦ヤマト」「キャプテン・ハーロック」「超時空要塞マクロス」「聖戦士ダンバイン」などで戦艦やロボットのメカデザインやイメージボードを描いております。

単にメカデザインだけでなく、美術設定やストーリーを補強するSF的理論であったり、ギミックなどのアイデアも描いてくださるのです。

 

こんなことを書くと宮武さんがどんな顔をするのか?ではありますが、わたしが小学生高学年時代に観ていた「ヤマト」、高校時代に観た「アルカディア号」「アンドロメダ」を描いたデザイナーさんです。最初にお会いしたときファン目線を隠すのが大変でした。

と、好きなメカデザインを描いた人なのです。

 

憧れ、尊敬の念が絶えません。

 

最初の出会いから27年ほどになるのですが、デザインをもらうたびに感動があります。

宮武さんとの打ち合わせでは、その知識、教養が高すぎて、わたしは会話に加われないことが多いです。相槌を打つのが精一杯です。その相槌も理解したから首を上げ下げしているわけでなく、内容に感心しているからのアクションなのです。

科学用語、歴史、SF、宗教などへの知見が卓越していて、太刀打ち出来ません。

 

「舞-HiME」では、カグツチとミロク、オーファンを描いてもらっています。

本編のOPテロップには、「クリーチャーデザイン」と表記しています。メカではないので、苦肉の策でした。

最初の打ち合わせで、カグツチのデザインへのお願いとして「身体のどこかが拘束さているデザインでお願いします!」と話しました。

カグツチなどチャイルドは「HiME」と「想い人」の間に生まれたものであり、両者に「拘束」されていると言うシチュエーションがデザインのポイントになると良いなぁと考えてお伝えした次第です。

 

カグツチは、口に剣がザクッと刺さっています。

このデザインを見たときに、拘束の意味合いを絵として表現するアイデアに脱帽でした。

さらに、カグツチの第2形態として、ジェット機形態になるのですが、これも、ひたすらカッコイイものでした。

 

そして、わたしが一番楽しく見たのは、オーファンです。

異形のモンスター(クリーチャー)なのですが、これが、いままで見たことのないデザイン感でどこかに可愛さがあり、強さと恐さもある、一番しっくりきたのは和洋のバランスです。

和のデザインテイストが入っているのですが、和を出しすぎず、敵側の化け物・怪物感の和と洋のバランスがとても調和されているのです。

オーファンはいわゆるやられ役なのですが、キャラクターが濃い目に表現されています。

宮武さんは、戦艦であってもロボットであって、オーファンのようなモンスター(クリーチャー)であっても、キャラクターがしっかりあるのが素晴らしいです。

 

 

デュランを始め、それぞれ「HiME」のチャイルドをたくさん描いてくださったのは、阿久津(潤一)さんです。

阿久津さんとは、「GEAR戦士電童」からの付き合いになります。

「舞-HiME」「舞-乙HiME」では、クリーチャーデザイン。

「アイドルマスターXENOGLOSSIA」「クロスアンジュ~天使と竜の輪舞」「グレンダイザーU」でメカデザインを描いてもらいました。

阿久津さんは、サンライズでたくさんメカを描いています。

「機動戦士ガンダムSEED 」シリーズ、「コードギアス 反逆のルルーシュ」シリーズでもメカデザインをやっています。他にも、玩具のデザインも描いています。

ちょっと筋肉質な体型のデザインになるのが特徴かも知れません。

 

あと、打ち合わせ後最初に上がってくるラフ画は、楽しみでもあり、ドキドキでもあります。その理由は、超ひねりが効いている超変化球的なデザインが上がってくるからなのです。

再ラフを重ねてデザインがブラッシュアップされ、ストレート的なものになります。

いわゆる「超変化球的」から「ストレート的」になります。毎回、このやり取りが阿久津さんだなって思うわたしがおります。

 

実は、阿久津さんも企画書用に幾つかのロボットを描いてもらっています。

これらデザインを世の中に出したいと思うわたしです。

そのロボットたちは、変形合体もあってカッコイイのです。

動くところが見たいものです。

 

「舞-HiME」のチャイルドも、それぞれの「HiME」の特性と能力をフューチャーするデザインになっている気がするのです。

なつきのチャイルド・デュランは、昔飼っていたペットの犬の名前が付いています。さらに、バイク乗りのなつきのせいなのか?、デュランにまたがって走ったりと「らしさ」があります。また遠距離型攻撃タイプでもあり、変形などのメカニカルなギミックもあり、メカではないけれどメカっぽさもあるのが大変面白いです。

 

それぞれのシルエットがきちんと違っているのがデザイナーとして上手だなって思います。

デザインのモチーフをどうやって発想するのか?

摩訶不思議です。

阿久津さんが所属している会社の新谷(学)社長に都度聞くのですが、阿久津さん本人しか分からないですね、と、困惑した表情をします。新谷社長とも「GEAR戦士電童」からの付き合いです。

阿久津さんのデザインをもらう時の、何が飛び出るのか?のワクワク感をまだまだ味わいたいです。

これからも、メカデザインを描いてもらいたいと思っていますので、まだまだお付き合いのほどお願いします。

 

 

ゲストメカデザインは、大河(広行)さんです。エレメント武器デザイン、モニター内のデザイン。車、バス、船などメカデザインを描いてもらっています。

ありがとうございます。

大河さんとは久しぶりに「グレンダイザーU」でまたまた一緒に仕事が出来ました。

 

制服デザイン原案は、いのまた(むつみ)さん。

高校生と中学生の制服のデザインを描いてもらいました。「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」シリーズからの縁でお願いしました。いのまたさんが描く洋服はお洒落なんですよね。

 

エレメント銃デザイン。なつきの持つ銃を平井(久司)さんに描いてもらいました。平井さんは、「スクライド」「機動戦士ガンダムSEED」等たくさんキャラクターデザインを担当しています。わたしが設定制作のとき「勇者エクスカイザー」で作監を担当しております。

久行さんに「銃のデザインと言えば、平井さんです!」と言われましたので、なるほどと素直に頼みました。

シリンダーが球体と言う個性的な銃デザインでした。初めて見たとき、見たことのないデザインなので、本当に驚きました。

さすがだ!と思いました。

 

 

それぞれのデザイナーさんたちが、非常に魅力的な世界観を描いてくださいました。

感謝です。

 

 

🔻ふるさとP写真録:今週の一枚 

追伸:

YOUTUBE「ふるさとPアニメ道」もスタートしましたので、ぜひぜひチャンネル登録の上、ご覧くださいませ。

🔻リンクはこちら

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古里尚丈(ふるさとなおたけ)

1961年5月3日生まれ。青森県出身。

1982年日本アニメーションに制作進行として入社。1985年スタジオ・ジブリ『天空の城ラピュタ』制作進行。1987年サンライズ入社『ミスター味っ子』『勇者シリーズ』等、制作進行・設定制作・制作デスク・APを務め『新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA』からプロデューサー就任。『星方武俠アウトロースター』『GEAR戦士電童』『出撃!マシンロボレスキュー』『舞-HiME』『舞-乙HiME』他、オリジナルアニメーションを14作企画制作。

2011年2月企画会社、株式会社おっどあいくりえいてぃぶを設立。『ファイ・ブレイン~神のパズル』や『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』で企画・プロデューサー。『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』企画協力、『グレンダイザーU』制作統括として参加。現在、ゲーム等参加、新企画を準備中。

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