ふるさとPアニメ道
第20話:『ジブリ時代はポケベルの思い出と最初のお仕事は駐車場さがしです』
あの頃のジブリは吉祥寺のとあるビルの2階のスタジオにありました。 当時、まだ制作進行はわたししかおりません。 そんなわたしのお仕事って何だったか?を考えました。 まだ、コンテがありません。つまり、作画打ち合わせはしていません。と言うことで、まだスタジオのなかにアニメーターさんはいません。美術、背景さんもいません。特殊効果さんもいません。色指定、仕上げさんもいません。 社長、宮崎監督、...
もっと見る第19話:『日本アニメーションを辞めた後、なんとジブリに入社しました』
コロナ禍が始まる前の年、2019年の頃。 東京は吉祥寺で打ち合わせがありました。 そして、なんとも懐かしい「武蔵野文庫」さんでの打ち合わせとなりました。 そこは、わたしが若い頃仕事をしていたスタジオジブリが入っていたビルの一階にある喫茶店です。 当時は、オープンしたばかりの喫茶店として「武蔵野文庫」はありました。 ただ、片手で数えることが出来るくらいしか入ったことがなかったのです。 カレーが...
もっと見る第18話:『ブーストをかけてSAGAからSINへ……のつもりが?』
前回も書いたように、「SAGA」の後半の記憶が薄いのです。 と、言うことで「サイバーフォーミュラSAGA」第8巻の納品を終えたタイミングまで時間を飛ばします。 当時のアニメ業界には、作品作りが始まる時に「打ち入り」と言うスタッフの顔合わせの会合があります。 「サイバーフォーミュラSAGA」でも打ち入りはやっているはずなのですが、全く記憶がありません。忙しすぎて、記憶が忙殺されたのでしょう...
もっと見る第17話:『大切な特殊効果、撮影、編集、ビデオ編集のこと書きます』
「サイバーフォーミュラSAGA」全8巻中、第1巻から第4巻あたりの記憶はありましたので、色々書くことが出来ました。 しかし、後半の巻数に起きたこと忘れてきています。 と言うことで、いままで書いていないアニメ制作の現場のことを少しだけ書きます。 今回は、アニメ制作にとってとても大切な部門の方々です。 特殊効果、撮影、編集、ビデオ編集のことをちょっと書きたいと思います。 「サイバーフ...
もっと見る第16話:『SAGA時代~ビジネス(商売・事業)と経営の意味を知り始めたあの頃です』
「サイバーフォーミュラSAGA」のプロデューサーとして参加していたあの頃、わたしはアニメを作ること、作れることだけで幸せでした。 自分の思考が、制作進行、制作デスクの気分の延長線上にしかなかったと思います。 プロデューサーには企画・制作・宣伝以外に、『ビジネス(商売・事業)』と言う新しい仕事が加わっていることにまだ気がついていないあの頃でした。 当たり前ですが、会社は利益が生まれること...
もっと見る第15話 :『ラピュタ、勇者シリーズとオリジナルアニメを作ることが普通でした』
わたしが、20代の進行時代、設定制作、デスク時代。 当時、仕事を覚えたスタジオジブリ「天空の城ラピュタ」もオリジナルアニメ。 サンライズでは「勇者シリーズ」等、担当している作品がオリジナルアニメだったので、自分にとってオリジナルアニメを作ることが当たり前であり普通なことでした。 いわゆる、空気を吸う、ご飯を食べることと何ら変わらないのです。 オリジナルアニメを企画し制作することに何の疑問...
もっと見る第14話:『全て中途半端だった自分がやれることがアニメだった(後編)』
前回に引き続き、後半を書きます。 さらにさらに影響を受けたのは、ある音楽です。 アーティスト瀬戸龍介氏の「五六七(みろく)」のレコードにある「スサノオノミコト」です。和とロックが混じったプログレ。 それこそ、スサノオノミコトの物語を謡うのです。 ヤマタノオロチを退治するシーンもあるのです。 聴くと絵が浮かぶ、そんな歌と曲です。 高校生時代にラジオで聴いて、テレビでも見て、和楽器とエレ...
もっと見る第13話:『全て中途半端だった自分がやれることがアニメだった(前編)』
今回は、20歳の頃カメラマンの道を諦めて、漫画も、小説も、書けない才能のない自分がなぜアニメ業界で頑張って来れたのか?を思い出して書いてみたいと思います。 第1話の自己紹介編に書いたように、子どもの頃、漫画が好きでした。 理由を考えてみました。 わたしが、4歳 5歳の頃、母親が古本屋から、「週刊少年マガジン」、「週刊少年サンデー」、「ぼくら」などを買ってきて枕元に置いていたのです。 ...
もっと見る第12話:『メカ作監の重田さん召喚ですっ!そして、プロデューサーのやるべき仕事とは?』
第1巻の発売が始まったと言うことは、第2巻の発売も近いと言うことです。 制作現場では、制作進行たちが一生懸命、第2巻、第3巻と進めていますが、制作スケジュールがどんどん遅れて行きました。 そして、監督の福田さんから相談が来ます。 「アニメーターの重田(智)さんを呼んできてくれないか?」。 「もうひとつお願いがあるんだど……」。 そうなのです、第1巻に重田さんは入っていなかったのです。...
もっと見る第11話:『サイバーSAGA第1巻の発売です!!~晴海のコミケと孫氏の兵法?』
日々、奔走しているうちに、ついにOVA「新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA」の第1巻の発売が近づいてきます。 当時は、「VHSソフト」と「レーザーディスク(LD)」の発売でした。 そうなのです。2024年現在ある「DVD」も「ブルーレイ(BD)」も「配信」もありません。 そして、「サイバーフォーミュラSAGA」の売上枚数の内訳として、「VHS」テープが多かったのです。 当時のアニメ...
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