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記事: 第86回:『2025年、ふるさとPアニメ道を振り返ってみて』

第86回:『2025年、ふるさとPアニメ道を振り返ってみて』

2025年度も、すでに12月となりあっという間に一年を終えようとしています。

そして、寒くなってきました。

読者の皆さま、お元気でしょうか?

 

わたしは、最近事務所の暖房のスイッチを入れました。

部屋のなかが暖かくなってきたので、ほっとしながらパソコンに向かってこの原稿を書いています。

 

2025年の仕事のなか、アニメに関連していたのは、「舞-HiME」&「舞-HiME20周年イベントのことです。特に、2月くらいから、「舞-HiME&舞-HiME20周年記念フィルムコンサートの打ち合わせがありましたので、思い出します。9月のステージへの登壇もまだ記憶が残っています。でも、これもすでに約3ヶ月前の出来事になります。

 

さらに11月の「舞-HiME20周年記念同窓会」上映会&声優トークショーのイベントもありました。

合わせて、「舞-HiME」のCDドラマのシナリオ作成からアフレコ、ダビングもあり、色々思い出すことにつながります。

詳細な出来事は、前の原稿でも書いていますので、そちらを読んでいただけると幸いです。

 

他は、テレビアニメ「カードファイト!!ヴァンガードDivinez デラックス編・デラックス決勝編」のシリーズ構成に関わっています。

これは、オリジナルアニメなことと、わたしが「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」の企画協力として企画の動き出しから参加していましたので、制作会社キネマシトラスさんから声をかけていただきました。

そこで、参加となりました。

わたし、オリジナルアニメが大好きなんです。

カードが主体でありながらも、キャラクターたちは完全オリジナルですので、それらを作りだすお手伝いが出来ることは本当に嬉しいし、有り難いのです。

キネマシトラス様、声をかけてくださり、感謝です。

 

シリーズ構成の校條(春)さん、大西(雄仁)さん。監督の山田(卓)さん、色々ありがとうございます。先日の打ち上げに呼んでくださり、感謝します。

 

カードアニメ。「勇者シリーズ」や「GEAR戦士電童」と同じで、メインの商材が玩具からカードの変わっているだけで、基本やることは一緒です。

と、言うことでわたしが培ってきたノウハウやテクニックが使えて、それが誰かの役に立てるのであれば、良いなあと思って参加しています。

 

さらに他のアニメに関しては、発表前なのでここではタイトルを書けないのですが、お手伝いをしています。どこかで発表が決まりましたら、お知らせしたいと思っています。

 

あと、2026年が「GEAR戦士電童」の25周年になるので、それに合わせて小説化の企画があります。わたしが声をかけてもらったのは春くらいだったのかな?と思います。

そして、福田監督も参加して、小説家さんたちとディスカッションを数回行い、プロットを書いてもらいました。

いま、小説の初稿が上がり、それらのチェックなどやっています。と言うことで、改めて「GEAR戦士電童」のことも思い出すこととなりました。

ムック本を読み直し、映像も見る。音楽も聴いたりして、思い出すのですが、正直色々忘れています。今回、小説化にあたり、いくつかのネタ出しとして、ストーリーラフ案を書かせてもらいました。

 

また、バンダイナムコフィルムワークス担当氏から、電童関連の売り物のことを聞きました。

それは、ホビージャパンさんが電童やオリジナルのデータウエポンのホビー(合金アクションフィギュア)を発売するので、そのスケジュールに合わせての小説連載だと言うことです。

 

つまり、新型データウエポンが登場することを踏まえて、銀河と北斗が中学生になってからの物語を書くこととしました。

GEAR戦士電童」の最終回のラストで、銀河、北斗、エリスの中学生姿が出ましたので、彼らが中学生になっても電童はいるのです。

ならば、その電童の使われ方、銀河、北斗たちとの関わり方など、色々書いても面白いと考えたのです。

 

小説の内容を書きたくなることは、さすがにここでは抑えますが、でも、25年ぶりに銀河、北斗、エリス、ベガさんたちに再び会えると思っていなかったので、嬉しい、楽しいのですが、心の中ではびっくり参加なのです。

 

 

わたしは、これら周年記念イベントについて、ふと考えることがあります。

わたしがプロデューサーになったのが、1995年です。

今年、わたし自身プロデューサーになって「30年」なのです。そうなると、わたしが関係したアニメは、2026年は「新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA」が30周年であり、「GEAR戦士電童」が25周年になります。

また、今年2025年、「舞-HiME」が20周年です。

 

となると、「星方武俠アウトロースター」は、1998年放送、2028年に30周年です。

「新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN」も、1998年発売ですから、2028年に30周年になります。

「激闘!クラッシュギアターボ」は、2001年放送ですから、2026年は25周年です。

「出撃!マシンロボレスキュー」は、2003年放送ですので、2028年に25周年となります。

「アイドルマスターXENOGLOSSIA」は2007年放送なので、2027年に20周年となります。

 

と、考えると、わたしが作った作品群は、毎年どれかが10周年、20周年、25周年、30周年となるのでは?です。ただし、作品ごとに当時どれくらいファンがいたのか?さらに、そのファンがいまでも濃く応援してくださるのか?です。

 

実際「激闘!クラッシュギアターボ」や「出撃!マシンロボレスキュー」は子供(男児)向けターゲットでしたので、20年とか25年経ったいま3035歳でも好きでいてくれるのか?ではあります。

 

と、言いつつも、この周年企画は、不思議な企画だと思います。

この数年間、年間アニメ制作本数は、300本超えです。

いまの時代、毎週7080本放送しているのです。

たくさんアニメはあるのです。

 

そんな時代に、過去のアニメに関連するイベントを行うのは、もの凄い無茶をしているなと思うのです。

だからこそ、「舞-HiME」「舞-HiME」の20周年イベントにお客さまが集まってくださるのは、奇跡だと思うのです。

 

世の中に魅力的なアニメ作品が山のようにあって、そこから選んでもらえたのは、とても感慨深いものがありました。

 

「本当に、ありがとうございます」

 

 

改めて「周年ものって何だろう?」と、意味など考えてみます。

 

例えば、20年前に応援していたアニメのことを思い出す。

合わせて、若かった時代の自分を思い出す。

仲間たちとの青春の熱を思い出して、ハッピーになる。

懐かしいあの頃を思い出すことで、心がおだやかになれる。

 

いわゆる「思い出」を手に入れると言うことなのでしょうか?

 

時間は常に先に進みます。

どんどん、環境も状況も変わっていきます。

昔のことを思い出して、過去に閉じこもってしまうのはネガティブなことですから、やりたくないです。

 

ポジティブに、懐かしい記憶のなかで、心をリセットしてまた明日から頑張る活力になるのは有りです。

 

時間の進み方が早いと感じる現代。

ついて行くのがやっとの中、精神的バランスを取るためにたまには立ち止まってみるのも一興です。また、ひと時の夢のように、過去を振り返ってみて楽しかった記憶、心が癒やされる記憶のなかに自分をゆだねてみるのも良いのかも知れません。

  

古里尚丈(ふるさとなおたけ)

196153日生まれ。青森県出身。

1982年日本アニメーションに制作進行として入社。1985年スタジオ・ジブリ『天空の城ラピュタ』制作進行。1987年サンライズ入社『ミスター味っ子』『勇者シリーズ』等、制作進行・設定制作・制作デスク・APを務め『新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA』からプロデューサー就任。『星方武俠アウトロースター』『GEAR戦士電童』『出撃!マシンロボレスキュー』『舞-HiME』『舞-HiME』他、オリジナルアニメーションを14作企画制作。

20112月企画会社、株式会社おっどあいくりえいてぃぶを設立。『ファイ・ブレイン~神のパズル』や『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』で企画・プロデューサー。『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』企画協力、『グレンダイザーU』アソシエイトプロデューサーとして参加。現在、漫画原作、新企画を準備中。

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