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記事: 第89回:『2026年、明けましておめでとうございます、本年も色々書きますね!』

第89回:『2026年、明けましておめでとうございます、本年も色々書きますね!』

2026年になりました。

午年です。

 

【明けましておめでとうございます】

 

お正月です。

 

わたしは、事務所にお猫「チィ」さまがいますので、日々の餌やり・トイレ掃除等々で行くことになります。ですので、お休みって何?状態です。

 

と言っても「チィ」は事務所におります守り猫ですから、大事にしないと、です。

「チィ」ちゃん今年も、面白い、楽しいお仕事を招いてください。

 

 

2026年最初の「ふるさとPアニメ道」ブログ原稿は、「ファイ・ブレイン~神のパズル」のことを書きたいと思います。

 

「ファイ・ブレイン~神のパズル」は、201110月から放送が始まりました。

この時期は、わたしはサンライズを辞めており弊社「株式会社おっどあいくりえいてぃぶ」のスタッフとして参加した最初の作品となります。

 

そこで、オリジナルアニメである「ファイ・ブレイン~神のパズル」の企画が動き出した頃を思い出したいと思います。

 

それは、2009年初夏まで遡ることになります。

 

わたしは、ちょうど「宇宙をかける少女」の放送が終わった頃、サンライズのキャラクター事業部の副事業部長になっていました。

現場のプロデューサーでなく、本社勤務になっていたのです。

副事業部長として何をやれば良いのか?と暗中模索でした。色々考えました。

そこで、一番得意なオリジナルアニメの企画を作ることにしました。

 

声をかけたのは、「GEAR戦士電童」や「舞-HiME」で企画書を作成してくれた高野(日良)さんです。高野さんは、直球から変化球まで多種な球(企画)を投げる面白人間です。ふたりで話し合ったのは、完全なオリジナルアニメ、既存の枠に収まらない感じの企画を作りたいね、と、そのためにどうすれば良いのか?を考えました。

 

兎に角オリジナルアニメを目指していました。

 

と言うこともあって、とにかく若いライターを起用することにしました。

ひとりは大学生だったと思います。

もうひとりも20代でした。

夏から、毎週だったか隔週だったか、打ち合わせをして、アイデアメモを書いてもらって、それに意見、アイデアを足したり引いたりと揉んで行きました。

何本かのメモを書いてもらいました。

そのなかにはブラッシュアップするメモもありますが、どちらかと言うと新しいメモを書いてもらうことが多かった気がします。

 

方向性として、バンダイとの玩具(ホビー)連動型の企画です。でも、これは玩具もわたしたちが考えることになるので、なかなか難しいです。

 

ふたつめは、玩具(ホビー)連動などを考えないで、オリジナルの物語とキャラクターを押し出す系です。ただし、なるべく視聴者ターゲットは、中学生くらいまでと考えました。

 

当時、高野さん共通したターゲットの考え方として、「乳幼児向け」、「幼稚園児向け」、「小学生低学年向け」、「小学生中高学年向き」、そして「中学生向け」と、5ブロックをターゲットを考えていました。

 

そこで、乳幼児向けには、「アンパンマン」と言う大きなタイトルがあります。

幼稚園児向けは、「戦隊シリーズ」「ライダーシリーズ」「プリキュアシリーズ」のあたりです。わたしが昔やった「勇者シリーズ」がここになります。

小学生低学年も、「ライダー」シリーズが入ります。

中高学年向けとして、「カードゲーム」系や「週刊少年ジャンプ」系のアニメなどでしょうか?

中学生向けも「週刊少年ジャンプ」系でしょうか?

良く考えてみると年齢が上がってくると、「カードゲーム」やSwitchなどの「ゲーム」になります。アニメから遠ざかる子供たちもいるでしょう。

さらに、野球、サッカーなどのスポーツも加わります。

 

そんななか、オリジナルアニメを見てもらうことの難しさが垣間見れます。

玩具(ホビー)連動型として、幼児向けはすでにたくさんのタイトルや商品があるので、小学生中高学年や中学生を狙いたいと言う方向性を立てました。

でも、このターゲット層に「カードゲーム」以外の商品の提案は難しいです。

あと、あの頃はまだ「ベイブレード」が頑張っていた気もしますね。

 

企画打ち合わせ中、色々話し合っているなか高野さんがわたしに「古里さん、TRICK(トリック)を観たことありますか?」と聞いてきました。

TRICK(トリック)ってテレビでやっている仲間由紀恵さんと阿部寛さんが出ているやつ?」と言いましたら、「観ていないならDVDあるから貸します」と。

 

そこで、家に持って帰って日々DVDTRICK(トリック)」を観ました。

確かに面白いドラマですし、演出もアニメちっくで実写でやるとインパクトあるなと感じました。常に、トリックがあるんだよ、と言うドラマになっているのですが、野際陽子さん演じるお母さんは本当の能力者なの?と思わせて最後まではっきりさせないので、答えが知りたかったです。

 

高野さんが伝えたいこと、その意図が少し分かってきました。

今企画は、子ども版「TRICK(トリック)」の方向性で冒険もので、クイズ、パズルなどが主人公たちの前に立ちふさがるような物語を考えよう、となりました。

 

他にも、海外の子供向けの冒険小説も数冊読みました。

タイトルを忘れていますが、映画になりそうなとてもワクワクする冒険ものの小説があり、面白かったのです。

 

わたしのなかにある冒険ものは、映画の「インディジョーンズ」シリーズです。

 

つまり主人公たちが世界を旅して、色々はクイズに挑戦し、パズル的罠をくぐり抜けてゴールまで行く、そこが宝物があるのか?どうかは分かりませんが、何だか面白いアニメになりそうな予感がしました。

 

最終的に、クイズはなくなりましたがパズルは生き残りました。

かろうじて冒険ものニュアンスは残りましたね。

 

ちなみに、パズルの商品化は考えましたが、やりましょう、と言ってくれるメーカーさんは少なかったので営業は大変でした。

 

秋から年末に向けて、企画書のラフプランの文章が書き上がりました。

その企画書をブラッシュアップして行くと言う流れでした。

 

そして、出来上がったキャラクタースペックを踏まえて、キャラクターデザインのコンペを行いました。

数名の若手アニメーターさんにデザイン発注をしました。

発注したなかに佐々木(洋平)さんもいました。

 

佐々木さんのデザイン上がりは、目を惹きました。

ラフ画のデザインでしたが、そのキャラクターたちが活躍する冒険が自分の頭のなかを駆け巡りました。考えるだけで「ワクワクドキドキ」なのです。

 

実は、当時佐々木さんは「銀魂」の仕事をやっていたので、若干「銀魂」テイストのデザインで上がってきたのです。そのバランスが絶妙でとても魅力的なデザインになっていたと思います。

 

そこで、それぞれのデザイン上がりを見て、高野さんと相談しました。

 

高野さんも佐々木さんのデザインで行きましょう、と言ってくれました。

等身も高く絵柄が少し大人っぽくありましたが、若干「銀魂」感が漂うのも小学生高学年から中学生に向いているように感じたのです。

 

わたしも、佐々木さんで進めたいと思いましたので、そこでイメージボードも数枚描いてもらうことにしました。

世界観を彷彿とするイメージボードが数点上がってきました。

インディジョーンズ風味のイラストもありました。

 

そのイメージボードを貼り込んだ企画書を作ることになり、高野さんの本領発揮となります。

高野さんの作る企画書は、読み手にしっかりとアプローチする強さがあるのです。

当時のタイトルは、「マスターブレイン」と言う仮題でした。

 

新企画書「マスターブレイン」のページをめくると、そこには、「見ると頭が良くなる」と書いているのです。

「え?」「え!」、なんと【大胆なメッセージ】なのでしょう?

 

わたしは、「これ本当なの?」と問いかけました。

 

高野さんは、「パズルを解いて行くことは、考える力を強めることだ!」と、さらに「頭の回転が早くなる」と言うのです。

色々聞いても、わたしのなかでは「頭が良くなるアニメ」って本当か?

「そんな無茶な」と思いました。

 

でも、「強烈なキャッチコピーだ」と思ったのは内緒です。

 

出来上がったのは、【インパクト】のある企画書でした。

 

そして、この企画書をなんとNHKは「Eテレ」に持ち込むこととなるのです。

 

20101月に高野さんの元に、「Eテレ」さんがオリジナルアニメの企画を募集していることを聞きつけたのです。

色々確認しましたら、2010年の2月末が企画書の持ち込みスケジュールの締め切り日でした。

高野さんとわたしは、「マスターブレイン」の企画書をEテレさんに持ち込むことを決めたのです。

 

 

 

PS

 

「チィ」が新年早々楽しいことを招いてくれました。

 

YouTube動画「宮村優子音響クラフト」さんと、YouTube動画「ふるさとPアニメ道」がコラボすることになりました。

 

びっくりです。奇跡です。ヤバいです。

そして、鋭意撮影&編集中です。

 

コラボと言うことでわたしが、「宮村優子音響クラフト」さんにゲストとして出ました。

宮村(優子)さんと色々お話しをしました。宮村さんは声優さんですが、実は裏方仕事も大好きなのです。何かしら作って行くことが大好きとのことです。

 

そして、YouTube動画「ふるさとPアニメ道」に宮村優子さんがゲスト出演してくださいました。

題して「みやむらゆうこ声優道」ですね。

 

どちらも【配信スケジュール】が決まりましたら、お知らせします。

是非ともふたつの動画を見てくださると嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古里尚丈(ふるさとなおたけ)

196153日生まれ。青森県出身。

1982年日本アニメーションに制作進行として入社。1985年スタジオ・ジブリ『天空の城ラピュタ』制作進行。1987年サンライズ入社『ミスター味っ子』『勇者シリーズ』等、制作進行・設定制作・制作デスク・APを務め『新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA』からプロデューサー就任。『星方武俠アウトロースター』『GEAR戦士電童』『出撃!マシンロボレスキュー』『舞-HiME』『舞-HiME』他、オリジナルアニメーションを14作企画制作。

20112月企画会社、株式会社おっどあいくりえいてぃぶを設立。『ファイ・ブレイン~神のパズル』や『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』で企画・プロデューサー。『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』企画協力、『グレンダイザーU』アソシエイトプロデューサーとして参加。現在、漫画原作、新企画を準備中。

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